昨日、マーメイドさんと見にいってきました。
「スターウォーズ」のお誘いを受けたんですが、
ちいさん同様、まったく見たことがないので、流れがさっぱり。
ユアン・マクレガーは好きなんだけど、ね。
というわけで「姑獲鳥(うぶめ)の夏」です。
マーメイドさんも私も以前に読んだことがあって、
「榎津(えのきづ)さんの役って陣内孝則しかやれないよね」
などと盛り上がりつつ、観賞。
まず配役は、というと、
阿部寛の探偵・榎津は小説のようにエキセントリックではないけど、適役。
中善寺秋彦の堤真一。原作は余りに冷たく結構イヤミな男なんだけど、堤・京極堂はどこか飄々とした感がある。
でも五芒星(ごぼうせい)の紋の入った若紫のちりめんの着物はいただけない。
関口巽。この情けないしょぼしょぼした主人公(一応、こっちが主人公。小説では)を永瀬正敏は繊細に演じていた。イメージアップ。
縫い取りのわかる開襟シャツが時代を感じさせる。昭和27年が物語の設定。ズボンをわざと裾広がりにしたんだろうなあ。野暮ったくないようにしてるみたい。
木場(きば)修太郎は雨上がり決死隊の宮迫博之。
いつも思うんだけど、彼って、遠藤憲一に似てる。
この役も遠藤憲一でいいやん。彼ならもっと凄みのある刑事になってたと思う。
映画の作りは「金田一耕助シリーズ」と「戦隊もの、もしくは怪獣もの」を足して割ったような。
監督が実相寺昭雄だし。
なんだか「ウルトラセブン」「ウルトラQ」「怪奇大作戦」を思い出してしまった。
(「怪奇大作戦」大好きだった)
画面いっぱいに大きな字で「仮想現実」なんて出るんだから。もうこれって…。
脳みそがまっ二つに割れた時はトリビアか??ってなもん。
カメラワークは常時曲がってるし、最後になるにつれてぐるぐる回りだし、
もし、監督がストーリー通りに撮影したとしたなら、こりゃ、撮影が進むにつれて監督、ノリノリ。
京極堂に至る「まよい坂」(で、よかったかしら)もありゃ、ただの緩い崖。
同じ監督の「帝都物語」の方がもっとおどろおどろしかった。
とはいえ、あの膨大な量の小説を映像にするにあたり、すっきりと整理されていて、原作読んでない人でも、わかりやすかったのではないだろうか。
あ。最後に原田知世。
淡々とした演技が、かえって物語の尋常でない部分を引き出したように思う。
二重丸◎
もうひとつ。出たがりの作者。
まさか、あの有名な漫画家役とは。ただの傷痍軍人かと思った。
あー。もうひとつ。
京極堂の猫。
猫好きな方は要チェック。